Web制作で失注してしまった話

学習を初めて半年時点で初案件を受注させていただくことが出来た私ですが、失敗も経験しています。失注です。

こちらが暴言を吐いたとか、クライアントが非常識だったとか、そういう理由ではありません。

反省すると「自身のスキルが不足していた」と結論付けられました。

同じような失敗をしていただきたくないので、綴ってみます。

(具体的な名前や金額は伏せています)

Contents

受注から失注まで

受注はクラウドソーシングサイト

とあるクラウドソーシングサイトにて、自身から応募する形で縁があったクライアントでした。

内容は6ページほどの企業ホームページ制作依頼。一般的な依頼でした。

こちらから応募した後に先方からご連絡があり、テキストで何度か往復をさせていただいた後、オンライン上での打ち合わせを経て、正式受注となりました。

入念な事前準備と覚悟

この時点でいくつかの案件を無事に納品まで終えていたので、こちらの件も同様の対応を心がけました。

案件が始まる際に1番悩んだものが「要件定義」です。正直、今でも悩みます。

打ち合わせの際に、ヒアリングシートを元にして以下のような項目を1時間程度質問しました。

・ホームページ制作の目的は何か

・完成したらどのような運用を目指しているか

という大枠を前提として

・どんな機能が要るのか。例えば、必須である投稿機能や問い合わせ機能以外に検索機能は要るのか等。

・参考にしているサイトはあるか。イメージはお持ちか。

・デザインにこだわりはあるか。

・バナーは何枚要るのか。

・納期はいつまでか。

など、確認事項がたくさんあります。

漏れのないように、失礼のないように、そして「自分に出来ないことを出来ると嘘をつかないように」注意しすぎるくらい注意して打ち合わせに臨んだことを強く覚えています。

「自分は初心者だから」と思いたいのですが、先方には全く関係のない話。

「この実装できるかな」と不安に思うことも関係のない話。

打ち合わせ終了間際に口頭でご依頼のお言葉をいただけたので、「やるからには最後までやりきるぞ」と誓いました。

そして正式受注。いよいよ始まったのでした。

滑り出し上々

気合が入った私は、受注依頼日当日に

・先の打ち合わせの議事録の連携

・テスト環境構築、URL連携(リアルタイムで進捗確認できるようにしました)

・サイトマップの仕上げ

・必要な画像やバナー枚数の見積もり

・お手本となるメインの参考サイト

を先方に提示しました。

当日ということもあり先方からは「仕事が早い」とお褒めの言葉をいただきました。

デザインはお任せいただいたので、その日から早速ワイヤーフレーム作成を開始したのでした。

連絡が取れない

ワイヤーフレーム、デザイン詳細部分のゴールイメージ、サイトマップの詳細部分の問い合わせを受注した週の終わりに連携しました。

ページに掲載する文章やキャッチコピーについてもお任せいただきましたが、当方が素人のため、必要な用語や定義をお教えいただいた上で文章作成していました。そして草案をご連絡。

この時点で案件着手から2週間ほど経過していました。

ポイントを抑えながら連絡を行っていました。

また、3日に1回ほどの頻度で返信不要の進捗報告も行っていました。連絡のマメさもアピールポイントになると考えていたためです。

しかし、最初は「後ほどご連絡します」と反応をいただけていたのですが、週に1回だったものが2週に1回…といった具合にご返信いただける頻度が低下していきました。

無理矢理に催促するのもおかしいかな、と思いながらもだんだんと気になっていったのでした。

対面で話し合い

あらゆる部分でお任せいただいておりましたが、方向性のズレが無いか確認したかった私。

いよいよご連絡が無くなった時点で、確認依頼の連絡をしました。

結論から申し上げると、先方は「お任せ=納期近辺になったら完成物が出てくる」という認識でした。

つまり、ヒアリングの際に、定期的なミーティングを設けなかった私のミスが判明したのです。

また「進捗報告を3日程度に1回行う」と伝えていた認識でしたが、それはうまく伝えられておらず。

先方からすると、連絡頻度が多すぎたようでした。

さらに、議事録の詳細の内容も詳しく書きすぎたのが仇となり、抑えるべきポイントを正確に伝えられていないことも判明しました。

空気が一変しました。

そこで、何度か対面で話し合いの場を設けることになりました。

おっしゃられたことは

・専門用語が難しくて分からない

・サイトマップの見方が分からないから確認のしようが無い(Excel)

・お任せと言ったら全てお任せ(納期近辺に完成品を見られる認識)

・ワイヤーフレームがイメージと違う(最初のすり合わせ不十分)

・納期が長すぎる(認識の齟齬)

などで、時間中はずっと様々なお叱りの言葉をいただきました。

ひとえに「私のスキル不足」でした。

先方にご迷惑をかけたことを深くお詫びして結局お許しいただきましたが、時間は返ってきません。

反省してもしきれず、とても凹みました。

日頃やりとりを行う仲間が居るのですが、さすがにこの時は雑談をする気にならず、しばらくは引きずってしまいました。

失注

後日に先方から、双方で認識の齟齬があった点について妥協案をご提示くださいましたが、私は最終的に辞退させていただく運びとなりました。

この案件ではページ公開を希望される締め切りが決まっていたため、逆算して、間に合うか間に合わないか非常に判断しにくかったためです。

「最後までやりきる」という自身の決意も反故にしてしまったのでした。

納得いただいた上で最後は和解したのですが、自分がものすごく情けなくて泣きました。

作業時間とか労力とか、そんなものはどうでも良くなりました。

家族にも迷惑をかけて、自分は何をやっていたんだろう、とここまでの作業の意味を毎晩寝る前に問うていました。

反省点

反省点は以下のとおりです。

・ヒアリングシートは詳細に。必要な機能は事前にすべて確認する。

・受注前に必ず打ち合わせの場を設ける。

・専門用語は分かりやすい別の表現にする(エンドの場合)

・デザイン、コーディング、テスト、公開までの大まかな全体像を把握いただく。

・納期や金額は特に注意して確認しておく。

・議事録は打ち合わせ終了後に連携する。別出しで文章でポイントを明示する。

・進捗報告をする頻度、定期的な打ち合わせを設ける場合は予定を組み込んでおく。

・方向性のズレが少なくなるように、連絡の頻度と作業量と調整していく。

・自身で出来る作業はどんどん進めておく(仕組みを作っておく)。

です。

自分で出来る部分は済ませておくと余裕が生まれますし、可能なら制作に詳しくない誰かと打ち合わせの練習をしておくと良い練習になります。制作仲間と練習するなら、先人の意見が聞けるかもしれません。

私は「やったつもり」になっていました。見積もりが甘かったです。

失注から時間が経っていますが、今でも鮮明に思い出す出来事です。

最後に

学習して出来るようになることが最終目的では無いです。

出来るのは当たり前で、何を自分は提供できるのか、そこからどう付加価値を付けていくかが大切です。

偉そうなこと言って申し訳ないのですが、こんな思いを依頼側も制作者側もどなたにもしていただきたくないので、なるべく詳細に記載しました。

準備していれば怖がることは無いです。普通は大丈夫だと思います。

皆様、ご健闘ください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です